胃癌
胃癌は徐々に減少してきているといわれていますが、すべての癌の中で診断される人が2番目に多い(1位大腸癌)非常に注意が必要な癌の一つになります。
胃がんの原因としては①ヘリコバクターピロリ菌の感染②喫煙③多量の塩分④喫煙などが指摘されています。
早期胃がんではほとんど症状がありませんが、進行胃がんになると、吐血、食欲不振、心窩部痛、体重減少、食欲低下などが症状として表れます。
胃癌と診断されたら、治療法は癌の進み具合によって①内視鏡治療②手術③抗癌剤治療のいずれかを選択することとなります。
内視鏡治療
胃カメラを使って胃の内側から癌を切り取る方法です。他に転移する可能性が低い早期胃癌の一部が適応になります。手術と比べると、体の負担が少なくまた、胃も残るため、食生活に対する影響が少ない方法です。
手術
術式:胃の切除範囲によって①胃全摘②幽門側胃切除(胃の出口側を摘出)③幽門保存胃切除(胃の真ん中を摘出)④噴門側胃切除(胃の入り口部分を摘出)の4つの方法があります。胃を全部とる食事摂取量が落ち、術後の生活の質が低下するので、がんを安全に取り切れるのであれば、胃を極力温存する方針としています。
手術のアプローチ法:①開腹手術②腹腔鏡手術③ロボット手術の3つのアプローチ方法があります。早期胃癌には腹腔鏡手術が近年盛んに行われるようになっており当院でも積極的に導入しております。進行癌に対しては今でも従来の開腹手術が標準的な方法となります。
抗がん剤治療
他の臓器などに転移していたり、癌が周囲の臓器に直接浸潤していたりして手術で癌をとりきることが難しい状況の場合は抗癌剤治療となります。抗癌剤は、複数の種類があり、どのような順番でどのような薬を使うかは患者様の状態のがんの進行度で、決定します。
胃癌と診断されれば上記のような治療を受けることとなります。早期胃癌で発見することができれば90%以上の方が治療で癌を克服することができ、何よりも、早期発見が重要で、定期的な胃カメラの検査をお勧めします。当院では、内視鏡の専門医、外科の専門医、抗がん剤治療専門の薬剤師が連携して、それぞれの患者様に適した治療法を検討しています。